No. 33 [Sep. 1995]
★地磁気センターニュース No.34 1995年11月24日発行★ １．新着地磁気データ 前回ニュース（1995年9月28日発行,No.33）以降入手、または、当センターで入力したデータの内 主なものは以下のとおりです。（観測所名の省略記号等については、データカタログまたはデータ ベース'ＧＥＯＭＡＧ'をご参照ください。） Newly Arrived Data (1)Analogue Data Normal-run Magnetogram： Sodankyla(Aug-Sep,1995), Nurmijarvi(Aug-Sep,1995) Kakioka,Kanoya,Memambetsu(Jul-Sep,1995), Hatizyo(1994) Kiruna(1994) Annual Reports and etc. Niemegk(Jul,1995), Finnish Obs.(SOD,OVJ,HAN,NUR;Aug-Oct,1995) Dombas(1994),Wingst(1988),Nurmijarvi(1993) Japanese obs.(KAK,KNY,MMB,CBI;1994) (2)Digital Data Geomagnetic Hourly Values： Lunping(Aug-Oct,1995), Chichijima(Apr-Jun,1995), Leirvogur(Sep,1995) Kakioka,Memambetsu,Kanoya(Sep-Oct,1995) Geomagnetic 1 Minute Values： Kakioka,Memambetsu,Kanoya(Sep-Oct,1995), Lunping(Aug-Oct,1995) Kiruna(Sep,1995), Leirvogur(Sep,1995), Valentia(Sep,1995) Hatizyo(Sep-Oct,1995), Chichijima(Apr-Jun,1995) Hermanus(Jul-Oct,1995) Geomagnetic 1 Second Values： Kakioka(Sep-Oct,1995) (3)Kp Index Kp-Index Table(Sep,1995) なおデータの注文等は、当センター宛、書面またはＦＡＸにてお願いいたします。 ２．一時間値Ｄｓｔ指数の算出と配布 １９９５年８月から９月までのＤｓｔ指数(Provisional)を算出し、関係機関に配布いたしました ご希望の方は、郵便またはファクシミリにて、京都大学理学部地磁気世界資料解析センターまでお 申し込み下さい。 ３．オンラインデータベースの更新 京都大学大型計算機に構築し、Ｎ１ネットワークを通して公開サービスしておりますデータベー スＧＥＯＭＡＧのデータテーブルのうち、Ｋｐ指数や太陽黒点数等を収納したＤＳＴＫＰテーブル には、１９９５年５月－７月のデータを追加しました。Provisional Dst指数につきましてはこのデ ータベースには入力されておりませんので、当センターミニコン上のデータベース’ＷＤＣ－ＧＥ ＯＭＡＧ’(IP address: 130.54.59.254, USERNAME: wdcguest, PASSWORD: stepuser)をご利用くだ さい。 また、ポストスクリプトファイルによるProvisional Geomagnetic Data Plots (July-September, 1995) の画像データも、当センターのデータベース(WDC-GEOMAG)に追加しました。図の形式は印刷 物と同じく２日分が１画面になっています。これは、当センターのＷＷＷサーバーからも利用でき ます。 ４．地磁気センターのＷＷＷサーバー ９月から公開を始めました当センターのＷＷＷサーバーは、徐々に拡充され、現時点では以下の 項目が利用可能です。アドレスは、 http://swdcdb.kugi.kyoto-u.ac.jp/ です。今後も様々な項目を追加する予定です。 (1)当センターの概要（英文および和文） （歴史、組織、任務、データサービス、出版物、研究成果、等） (2)世界資料解析センター（ＷＤＣ）システムの案内（英文） （歴史、組織、任務、データサービスの原則） (3)データベース 1. Ｋｐ指数の検索 (1957年より) 2. データカタログの検索と結果の表示（リストと世界地図上への図示[Post Scriptファイル]） 3. Provisional Geomagnetic Data Plot [Post Scriptファイル]の表示 4. Mid-latitude ASY/SYM指数 [Post Scriptファイル]の表示 5. WDC-GEOMAGデータベースへの接続 （地磁気指数、リアルタイムデータの表示、他） (4)地磁気センターニュース (5)他の世界資料センターへの接続 リストやポストスクリプトファイルを保存するには、Optionsメニューより"Load To Local Disk" を選択してから希望のファイルをクリックして下さい (Mosaicの場合)。 ５．世界資料センター会議出席報告 All World Data Center Conference, Wageningen, The Netherland Wageningen*1 は，アムステルダムの南東，鉄道で約1 時間の小都市である。ここは，オランダの 農業教育と研究の中心地であり，農業大学と国際農業センタ－ (International Agricultural Center; IAC)があって，発展途上国から多くの人が研修や研究に来ている。そのため，会議施設 (Wageningen Inetrnatinal Conference Center; WICC) と宿泊施設 (Wageningen International Residence) が用意されている。 世界資料センター(World Data Center; WDC)組織を統括する国際学術連合会議(ICSU)世界資料セ ンタ－パネル(Panel on WDCs)は，10月3日から4日間，ここで標記の会議を開いた。IAC/ISRIC (International Soil Reference and Information Center)が運営する WDC-C for Soil Geography and Information が local host であった。 オランダは，ライン川のデルタ周辺に発達した国であり，牧畜・農業は主要産業であるから，土 壌の改良は国として考えるべき重要問題であろうと想像できる。IAC/ISRICの設置は，この重要な国 策と国際協力を結び付けたいかにもオランダらしいうまいやり方だと思った。 WDCシステムは，定期的にパネルの Bureau Meeting を開いてきたが，全センターの代表を集める 会議は初めてあり，この種の会議には珍しく全員に旅費が出た*2ので，なかなかの盛会であった。 参加者の数は，米19，中国14，ロシア8，英・仏各4，筑殤宛 ゲ歡 J. Allen, M. Chinnery, H. Kroehl, S. McLean (NOAA: WDC-A for STP/Solid Earth）, J. King (NASA: WDC-A for Rockets and Satellites)， E. Friis-Christensen, S. Vennerstroem (WDC-C1 for Geomagnetism, Copenhagen), H. Rishbeth(前パネルSecretary), M. Wild (WDC-C1 for STP), D. Kerrige(WDC-C1 for Geomagnetism, Edinburgh), E. Kahrin(WDC-B for STP), Y. Tyupukin, V Nechitaelenko(Russian Academy of Sciences), D. R. K. Rao(WDC-C2 for Geomagnetism, Bombay 等である。日本からは，五十嵐喜良氏（通信総合研究所），渡辺尭氏（茨城大学）と荒木が出席し た。 会議の前半には，ICSU Review of the WDC system, New needs for the WDC system (Global Climate Observing System, World Climate Research Program, International Geosphere- Biosphere Programme等), Relationship with other organizations(FAGS, CODATA, CEOS, IOC)*3 等についての関係者の講演と，各WDCs からの現状報告が行われた。後半は，３つのワーキンググル ープ (1) Impediments to data exchange, (2) Requirements for the WDC system, (3)Impact of changing technology on WDC operation に分かれて討論し，結果を全体会議に報告するという形式 が取られた。 最終日の午後には，Bureau Meeting が開かれ，47番目の WDC として WDC-A for Socioeconomic Data*4 の設立が認められた。これは，人口動態，土地利用，政治・経済・工業・農業活動と環境の 関係などの社会科学データを扱うセンターであり，今まで自然科学本位で来たWDCのあり方に少なか らぬ影響を与える出来事だと思われる。 *1 オランダ語の発音では，w は[ve:]，g は [xe:] である。 *2 NASA・NOAAからのお金とパネルの積立金でまかなわれたと聞いている。 *3 FAGS = Federation of Astronomical and Geophysical and Data Analysis Services（IUGG, IAU, URSIが関係するICSU内組織） CODATA = Committee on Data for Science and Technology, ICSU （主に物理・化学・生物関係のデータを扱うICSU内組織） CEOS = Committee on Earth Observing Satellite IOC = International Oceanography Committee *4 http://www.ciesin.org で概要を知ることが出来る。 注 WDC組織について： 国際地球観測年(IGY, 1957-58)に得られたデ－タの利用を促進するため WDC が組織された。壊滅 的な災害によるデ－タの消滅防止とデ－タ利用の地域的利便性を考慮して複数のセンタ－を置くこ ととし，アメリカ，ソ連，ヨ- ロッパ，アジアに WDC-A，WDC-B，WDC-C1，WDC-C2 が作られ，1989 年になって中国に WDC-D が出来た。日本には，WDC-C2 for Solar Radio Emission，WDC-C2 for Airglow(国立天文台)，WDC-C2 for Ionosphere(通信総合研究所)，WDC-C2 for Solar Terrestrial Activity (宇宙科学研究所)，WDC-C2 for Aurora(極地研究所)，WDC-C2 for Cosmic Ray(名大STE研 究所)，WDC-C2 for Geomagnetism, Kyoto(京都大学理学部)，WDC-C2 for Nuclear Radiation( 気象 庁)の8 つが存在し，もう一つのWDC-C2として，インド地磁気研究所によって運営される WDC-C2 for Geomagnetism, Bombay がある。 47 WDCs を統括する ICSU Panel on World Data Centers(Geophysical and Solar) の Chairman と Secretary は、W.J.G. Beynon -> S. Ruttenberg -> Ferris Webster(Univ. of Delaware, 海洋 学), A.H.Shapley -> H. Rishbeth -> Anne Linn(National Academy of Science, 地質学) と変わ ってきた。WDC-C2 を代表する Panel Bureau Member は，杉浦正久教授（東海大学）である。 ICSU 内には，Panel on WDC と上記 FAGS, CODATA の３つのデータ関係組織があるので，数年前 にこれらの統合が議論されたが，役割の違いを考慮してそのまま存続することになった。 ６．準リアルタイムHermanus（南アフリカ）地磁気データの画像ファイルサービス 南アフリカ共和国のHermanus地磁気観測所から電子メイルにより準リアルタイムで地磁気データ を受信し、その都度ポストスクリプト画像の形でプロットをしています。そのファイルは当センタ ーのANONYMOUS FTP ディレクトリに入ってますのでご利用下さい。約１－２ヶ月保存し、以後は消 去いたしますので、それ以前のディジタルデータ（１分値）が必要な方は、ＦＡＸまたは郵便にて お申し込み下さい。 プロットは１画面１日分で、一つのポストスクリプトファイルには通常２日ないし３日分がプロ ットされ、ファイル名は先頭の日付、例えば１９９５年１１月１７日から１９日までの３画面は 951117.ps というファイル名になってます。これは、２－３日毎に電子メイルで送られてくるためです。 ANONYMOUS FTP サイトのＩＰアドレス、このファイルの入っているディレクトリおよび出力例を以 下に示します。 IP address: 130.54.59.253 (swdcdb.kugi.kyoto-u.ac.jp) 筑�個 ログインした後、ディレクトリ'herps'に移動(ftp> cd ./data/herps)してからダウンロードして 下さい。ＷＷＷサーバーからも利用できるようにする予定です。
contact on this page: iyemori@kugi.kyoto-u.ac.jp