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地磁気要素

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磁石の北と地磁気極と磁極


地磁気要素の説明図 地磁気の要素 (地磁気成分ともいう) には全磁力 (強さ, Total intensity, F)、 北向き成分 (Northward component, X)、 東向き成分 (Eastward component, Y)、 鉛直下向き成分 (Vertical component, Z)、 水平成分 (Horizontal component, H)、 偏角 (真北から東向きに測った角度, Declination, D)、 伏角 (水平面から下向きに測った角度, Inclination, I) の7つがある。 なお、X,Y,Z,H は地磁気のそれぞれの方向への強さであるので、 北向き分力、東向き分力、鉛直 (下向き) 分力、 水平分力とも呼ばれる。 また、伏角は Dip angle とも呼ばれる。 次元は、F,X,Y,Z,Hでは磁束密度、 D,Iでは角度で、 通常それぞれnT (ナノテスラ、10-9テスラ、 CGS単位系では10-5ガウスあるいは1ガンマ) 単位、度+分または分単位 (ただし、多くの数表は0.1分単位) で表現される。

各地磁気要素の値について成り立つ主な関係式には以下のものがある。

F=(X2+Y2+Z2)1/2 =(H2+Z2)1/2
H=F*cos(I), X=H*cos(D), Y=H*sin(D), Z=F*sin(I)

地磁気は向きと強さをもつベクトル量であるので、 その表現には独立な3つの要素の値が必要であり、 HDZ, XYZ あるいは FDI といった組み合わせがよく用いられる。